本音のりっちゃん

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\27歳の本音ブログ/

湊かなえ「境遇」の感想

読書は好きですが集中力がもたないので、文庫本でもだいたい1週間はかかる、速読ならぬスーパー遅読な私が、最近2日で読めてしまった本があります。

境遇 (双葉文庫)

境遇 (双葉文庫)

 

湊かなえさんの「境遇」です。

*ネタバレはなしです。

図書館で借りました。湊かなえさんの文庫本は、ほぼいつも借りられていて在庫がないので、あった時はラッキー♪いつもあらすじを読まずに借りています。湊かなえさんの本は、ハズレがないんですよね。

 

物語は、政治家の妻でありながら、デビュー作の絵本が大ヒットした陽子と、親友の新聞記者の晴美、同い年であり、共に幼い頃に親に捨てられ児童養護施設で育った過去を持つ、2人の女性のお話です。

ある日、陽子の一人息子が誘拐され、犯人からある要求をされます。陽子が書いた「あおぞらリボン」という絵本、そして2人の生い立ちが複雑に絡み合い、2人は真実にたどり着いていきます。真実の先に待つものは・・・そして犯人は誰なのか・・・。

 

陽子と晴美、2人の目線で交互に話が進むのでテンポが良く、ミステリー要素もあるので、先がどうしても気になり、あっという間に読んでしまいました。

物語のキーとなる「あおぞらリボン」という絵本も、実際に載っているのですが、これがまた良いんです!!お話自体も心が温まるし絵もとても可愛いので、絵本自体の価値もとても高いと思いました。

私は、絵本→物語→絵本という順番で読んだのですが、物語を読んだ前後で違った思いを持って読めました。

もっと嫌~な感じで終わると思ったら、割ときれいな感じで終わったのでちょっと物足りないなと思いつつも、最後の展開には驚きました。

2人の友情には、誰も真似できないだろうなと思うような、特別なものを感じます。

最後のほうで「悲劇ではない」と締めるシーンがあるのですが、この物語自体にいえることで、終わり方も含め、気持ちよく読める作品だと思いました。

 

また、松雪泰子さんとりょうさんでドラマ化もされています。

境遇 [DVD]

境遇 [DVD]

 

途中まで読んでいた時は、印象がちょっと違うなぁとは思っていたのですが、最後まで読んだらなんとなく納得できました。それもそのはず、この本はドラマ化される前提で書かれたものだそうで、本が発売されて2ヶ月後にはドラマが放送されています。

ドラマは本とは違った終わり方らしいので、少し気になる・・・でも私はやっぱ本で終わらせておきたい!

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この本を機に集中力を取り戻したのか、最近また読書ブームがやってきました!素敵な本に出会うと人生が豊かになった気がしますし、読書にはリラックス効果もあるので、良いことがいっぱいです♪

 

スマホもいいけど、やっぱり読書はいい。

素敵な本がたくさんあります。